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【書評】「戦略サファリ 第2版 -戦略マネジメント・コンプリート・ガイドブック」ヘンリー・ミンツバーグ、ブルース・アルストランド、ジョセフ・ランペル(著)

こんばんは、スズキです。
今日は「戦略サファリ 第2版 -戦略マネジメント・コンプリート・ガイドブック」ヘンリー・ミンツバーグ、ブルース・アルストランド、ジョセフ・ランペル(著)を紹介します。

戦略サファリ 第2版 -戦略マネジメント・コンプリート・ガイドブック

概要

 事業戦略論を10の経営学派に分類。各学派の生い立ちから現在に至るまでの評価や影響を整理し、俯瞰するための一冊です。10の経営学派を本書ではスクールと呼び、大きくは下記3分類に整理されています。

【本書より引用】

①規範的(戦略がどのように策定されるべきか、を論じている)
 ・デザイン
 ・プランニング
 ・ポジショニング(ポーター)

②記述的(実際にどのように戦略が掲載されていくか?を論じている)
 ・アントレプレナー
 ・コグニティブ
 ・ラーニング(野中)
 ・パワー
 ・カルチャー(バーニー)
 ・エンバイロメント

③包括・統合的(9つのスクールについて、組織のライフサイクルや事業のステージに応じて区分し論じている)
 ・コンフィギュレーション(ミンツバーグ)

 

著者

Amazonより引用】

・ヘンリー・ミンツバーグ。カナダのマギル大学グレグホーン寄付講座教授。トム・ピーターズをして「世界で最高の経営思想家であろう」と言わしめた経営学の権威。『マネジャーの仕事』『戦略計画 創造的破壊の時代』『人間感覚のマネジメント』『MBAが会社を滅ぼす』など独創性に富んだ著書がある。
・ブルース・アルストランド(Bruce Ahlstrand)。カナダ・オンタリオ州トレント大学経営学教授。オックスフォード大学で博士号を、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで経済学修士を取得。著書にThe Quest for Productivityがある。
・ジョセフ・ランペル(Joseph Lampel)。ロンドン・シティ大学カス・ビジネススクール教授(専門は戦略)。The Business of Culture : Strategic Perspectives on Entertainment and Media の共著者であり、同大学の「フィルム、メディア&エンターテインメント・リサーチ・センター」のディレクターである。

私の学び

【本書より引用】

一つの切り口で戦略を語ってはいけない。なぜなら事業戦略には多様な考え方(スクール・派閥)があり、それぞれの考え方には得意とするステージや状況があるからだ。

数多くの経営戦略論が乱立する百家争鳴、栄枯盛衰においては、この主張は非常に理にかなっていると感じます。複数の考え方を切り口として使いこなし、トータルとして戦略を統合してゆくべきバランス感覚、俯瞰できる視点、視座を持ちたいですね。