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最近読んだ本の内容を紹介する書評ブログです。ビジネス書が中心です。これから皆様が読む本を選ぶ際の参考になれば幸いです。

【書評】『会議の教科書 -強い企業の基本の「型」を盗む!-』山崎将志 (著)

こんばんは、スズキです。
今日は『会議の教科書 -強い企業の基本の「型」を盗む!-』山崎将志 (著)を紹介します。

概要

 様々な企業へ業務についての聞き取り調査やアンケートを行うと、必ずと言っていいほど「会議が多い、会議が長いこ」と言った会議に関する問題がベスト3に入ります。実際に20%~30%、広義の意味で誰かと会話する時間と捉えると50%近い時間割合が一般に会議に費やされていると言われています。つまり人件費が10億円の会社であれば、5億円のコストが会議に使われているということです。
 優れた意思決定のためには優れた会議が必要不可欠です。本書では、会議の参加者の文化的な違いに配慮しつつも目的に向かって会議を合理的に進めていくための知的作業のルールとして、会議の進め方に関するPlan、Do、Checkのお作法を紹介しており、会議の当たり前からまず知っておきたい方にお勧めの一冊です。

著者

Amazonより引用】
・山崎将志。株式会社知識工房代表取締役。BPR/タイムマネジメント、会議改革/ファシリテーションに関するビジネスコンサルティングと、企業研修が専門。東京大学経済学部卒業後、94年アクセンチュア入社。雑誌寄稿に、プレジデント、日経ITプロフェッショナル東洋経済、ITメディアなど多数。

私の学び

 普段の仕事で「打ち合わせやりましょう」とつい安易に会議を設定しがちな方も多いと思いますが、一言に会議と言っても、ゴールの立て方、必要資料の構成要素や位置づけ、会議当日の役割分担など、規模や参加者の属性などを踏まえて考えるべきことはたくさんあります。会議にかけるエネルギーは準備7割・当日3割とよく言われますが、その7割で何を仕込んでおくと良い会議を開催できるのかを整理・詳解してくれている一冊だと思います。

【本書より引用】
・会議準備の必須アイテム3点セット
 ①アジェンダ②作業計画表③課題管理表


・会議のゴールの4タイプ
 ①情報共有会議②創造会議③調整会議④決定会議

 

・問題解決を目的にした資料は、必ず以下の5点を網羅しておかなければなりません
 ①提案/主張②根拠③効果④リスクと予防策⑤実行計画

 

・図解によって表現されるものは大きく分けると以下の5つに分類されます。
 ①構造②順序、手続き③数量、大きさの比較④一覧表⑤メタファー

 

・会議の推進役の役割は大きく会議開催と議事運営の二つに分けられます。会議開催時は、参加メンバーに会議の共有ルールや目的を浸透させることが求められます。議事運営においては、いかに全員参加の思考状態を保ち、議論の交通整理をしながら隠れた意見を引き出すかがカギになります。交通整理をするためには、推進役が論点を正しく理解していることが大前提です。

 

・沈黙が続く理由は、参加者が「論点を理解していない」「論点に納得していない」「自分の意見に自信がない」のいずれかです。

 

・議事録には大きく3つのタイプがあります。
 ①決定事項メモ②要約録③逐語録