【書評】「スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン ―人々を惹きつける18の法則」カーマイン・ガロ (著)
こんばんは、スズキです。
今日は「スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン ―人々を惹きつける18の法則」カーマイン・ガロ (著)を紹介します。
概要
メッセージを構築すること。アイディアを掲示すること。製品や未来への期待を高めること。記憶に残る体験を提供すること。顧客を伝道者に変えること。。。アップルというブランドの背景にあるストーリーをスティーブ・ジョブズがどのように構築し、どのように発信しているのか、その方法を細かく分解・検討し明らかにしてくれる、聞き手の心を動かすプレゼンテーションを目指す方にぜひお勧めの一冊です。
著者
【Amazonより引用】
カーマイン・ガロ(Carmine Gallo)。プレゼンテーション、メディア対応、コミュニケーションのスキルを教えるコーチであり、世界の有名ブランドを陰から支えている。Businessweek.comでコラムを執筆しているほか、講演やセミナーの講師としても活躍しており、CNBC、NBC、MSNBC.com、BNET、RedBook、Forbes.com、New York Times、Wall Street Journal、Investor's BusinessDailyなどさまざまなメディアに登場する。世界で十指にはいるグローバルな広告代理店のバイスプレジデントを務めた経験も持つ。サンフランシスコ/ベイ・エリア在住。
私の学び
【本書より引用】
・ジョブズはコンピュータを売っているのではない。彼が売っているのは、人の可能性を束縛から解き放つツールなのだ。
・プレゼンテーションの9つの要素。ヘッドライン、パッションステートメント、3つのキーメッセージ、メタファーとアナロジー、パートナー、デモ、実例と推薦、ビデオクリップ、小道具。・人々を惹きつけるプレゼンの18の法則
①構想はアナログでまとめる
プレゼンテーションソフトを起動する前にいかにして話を思い描き、筋書きを考え、アイディアを生み出すのか。
②一番大事な問いに答える
聞き手が知りたいことはただひとつ、なぜ気にかける必要があるのか?である。
③救世主的な目的意識を持つ
ジョブズは25歳で1億ドル以上の資産を持っていたがそれは彼にとって重要な意味を持たなかった。
④ツイッターのようなヘッドラインを作る
70文字以内でヘッドラインを作ること、それが説得力を高める秘策だ。
⑤ロードマップを描く
ジョブズはパワフルな説得の原理を使って話の流れを追いやすくする。3点ルールだ。
⑥敵役を導入する
ジョブズのプレゼンテーションには、みんながひどいと思う悪玉が登場する。
⑦正義の味方を登場させる
従来よりも優れたやり方を提示して現状を打破し、イノベーションを受け入れる気にさせてくれる。
⑧禅の心で伝える
スライドは必ずシンプルかつビジュアルで目を引く。
⑨数字をドレスアップする
聴衆に関係する文脈で数字を語り、統計的な数字に命を吹き込む。
⑩「びっくりするほどキレがいい」言葉を使う
⑪ステージを共有する
⑫小道具を上手に使う
⑬「うっそー! 」な瞬間を演出する
見るべきものを全部見た、聞くべきことは全部聞いたと思った直後に驚かせてくれる。
⑭存在感の出し方を身につける
力強い言葉にあったしゃべり方。
⑮簡単そうに見せる
スティーブジョブズほどリハーサルをするスピーカーはまずいない。
⑯目的に合った服装をする
⑰台本を捨てる
スライドのほうを向いてしゃべらない。聴衆としっかりアイコンタクトをとる。
⑱楽しむ
自分が楽しむことを一番の目的としている。
アンコール(最後にもう一つ)の章で紹介されている、2005年6月のスタンフォード大学の卒業式でのジョブズの講演は、3点ルールや首句反復といったプレゼンテーションのテクニックだけではなく、内容としても個人的にとても印象に残っています。「点と点をつなぐ話」も有名ですが、死と向き合った経験から「他人の人生を生きるな、ハングリーであれ」のメッセージも非常に心に残る名言です。