スズキ図書館

最近読んだ本の内容を紹介する書評ブログです。ビジネス書が中心です。これから皆様が読む本を選ぶ際の参考になれば幸いです。

【書評】「山田全自動の日本文学でござる」山田全自動(著)

こんばんは、スズキです。
今日は「山田全自動の日本文学でござる」山田全自動(著)を紹介します。

概要

 もしも文学作品に親しむのが苦手な方がいれば、それは大きな思い込みによるものかもしれません。例えば、文学作品を読むことを学校の国語の授業の延長のようにとらえて「必ず教訓を得なければならない」という思い込み。実際には教訓にテーマを置いていない作品も少なくありません。あるいは「一回で完璧に理解しなければならない」という思い込み。実際には映画や音楽と同じように、何度も繰り返して読んだり、時間をおいて経験を積んだり環境が変わってから読み返すことで、理解できたり感動する作品も少なくありません。
 本書では日本の文豪による不朽の名作を、筆者が短時間で全体像がわかるように短いマンガにまとめてくれています。文学初心者にお勧めの一冊です。

著者

Amazonより引用】
山田全自動。1983年生まれ。イラストレーター。ウェブデザイナー。江戸時代の町人をモチーフとしたイラスト、およびそれらに添えられたシュールなコメントが特徴。InstagramほかのSNSが人気を呼び、広告や企業コラボ、メディア露出などの実績多数。ライブドアブログ OF THE YEAR 2020 ベストクリエイター賞受賞。

私の感想

 本書のコラムのパートを読みながら、私自身も文学や読書に対して思い込みを抱いている節があったなと感じます。情報を探すならインターネットで簡単に調べられる、知識を得るためならなるべく時間も努力もかけずに得たい、、、。学びと消費が混同されつつある時代のなかでも、文学や読書に対する筆者のマイペースで実直な向き合い方が素敵だと思いました。

【本書より引用】

・読んだ瞬間には何も感じることがなくても、経験を積んだり環境が変わったりすると、あとから理解したり感動できることも多いです。
・読む、理解する、味わうというステップをマイペースに踏んでいくようになってから文学を楽しめるようになりました。